第57回白山祭企画「リレー小説」

「リレー小説」とは綴で行なっている活動の一つで、会員が順番に数行ずつ文章を書き、一つの小説にまとめるというものです。「白山祭に来場してくれた方々とも一緒にやりたい!」という思いから、 学園祭期間中、HPにてリレー小説を開催することにしました。文字数や内容についての規則はございませんので、一つ前の文章に繋いでいく形で、ぜひ気軽に書いていってください!

 

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コメント: 7
  • #1

    (土曜日, 30 10月 2021 11:34)

    あの日のことはもうよく覚えていない。しかし覚えていないからといって、その日が僕にとって重要なものではなかったというわけではない。むしろ、あの日の出来事は僕の人生を決定づけるほどに強烈なものだった。

  • #2

    2 (土曜日, 30 10月 2021 13:31)

    生ぬるい、季節外れな天気だった。例年なら上着を羽織りたくなる気温であるのにその日に限って異様な暖かさだった。

  • #3

    文芽 (土曜日, 30 10月 2021 16:55)

    制服の冬服への移行期間が終わったのに、面倒だな。
    少し唇を尖らせながら、箪笥の奥から夏服を引っ張り出した。

  • #4

    4 (土曜日, 30 10月 2021 16:59)

    通学路を急ぐ。汗が頬を伝う。
    夏服を出していたから時間をロスした、このままでは遅刻確定で、生活指導をくらってしまう。
    なりふり構わず駆け抜けた。

  • #5

    5 (土曜日, 30 10月 2021 20:18)

    そして辿り着いた、学校への道のりの最終難関。校舎へ続く急な上り坂。ここで腕時計は一遍の慈悲もなく、残り2分を突きつけていた。
    蒼く澄んだ空に入道雲にも似た白い雲がゆるく流れていくのを横目に、息を切らしながら坂を駆けのぼる。

  • #6

    6 (土曜日, 30 10月 2021 22:35)

    しかし、走れども走れども、視界の中の校舎は一向に大きくならない。むしろ少し小さく、つまり、遠ざかっている気すらする。

  • #7

    (日曜日, 31 10月 2021 14:35)

    いつしか、自分の周りの景色も逆再生されているようだった。それは現実に無理やり捩じ込まれた夢のようであり、走馬灯によく似た何かだったのかもしれない。